PHOTO,VIDEO&TEXT : HIRO MURATA (TOKYONUR / Hiro Murata)
OWNER : ISHIKAWA BODY (@masaru2236)
・Reality Shows Set in Ishikawa Body – Nissan Vanette Largo & S13 Silvia // Wekfest Japan 2021
■Chapter.01
Wekfest Japan 2021において”感動的にスゲー!”という要素だけを見れば、Inazuma Worxの1UZ Pandem Levinだったということに異論を唱える者はいないだろう。
Tokyonurとしても、Wekfest終了後のPostとして毎年最初に公開していたのはIshikawa BodyのFeature Coverageだったわけだが、今年に限っていえば公開順を逆転させることとなった。
とはいえ、もはやヒトツのTV Show以上のコンテンツと言っても過言では無い、静岡県浜松が産んだ”Dramatic Entertainment板金軍団 – Ishikawa Body”が繰り広げるドラマは、そうそうキャッチアップされるものではない。
■Chapter.02
Ishikawa BodyはOwnerであるMasaru-sanが1人で経営する一般車両の板金を専門とする小さな板金屋だ。
Show Carを作ることは一切専門としていなく、依頼も受け付けていないし観光スポットでもない。
しかし、そんなCountry Sideな日本の小さな板金屋さんが、なぜ世界を驚愕させるShow Carを製作しているのかと言えば・・・
Masaru-sanのアタマの中に浮かんだTrickyなIdeaの成果を、年に1度開催されるWekfestでお披露目をするという、極めて単純明快なサイクルなのである。 板金業のPRでも名誉でもお金の為でもない。
とはいっても、 前述の通り一般車両の板金作業のみでBusinessが完結しているので、個人の趣味車に割ける作業時間は殆ど残されていない。
そこで、Wekfestで繋がった仲間達”TEAM JAM OZ SUN”のCrewが各々の専門分野を活かして、同時進行的に作業が進められる。このProcessのおかげで、1人で作っていたら何百時間という時間がかかるものが短縮されるわけだ。
とは言っても、これまでTokyonurでも何度も”作りかけ”をFeatuerしてきたように、完成はShowの当日早朝というギリギリの進行だ。
極めつけは2018年だろう。180SXとMark II VANを同時進行で進めていたが、マーバンに関しては完全に時間切れでWire TuckならぬEngine Tuckで外装もサフェ丸出しの状態で展示となった。Friendlyに見ればMinimalismの美学と言えるが、物議を巻き起こさないわけもなく、そういった展示は2度とないだろう。っと思っている。
近年ではMasaru-san自らが発信するYou Tube Channelや、国内外のMediaが訪れることで出展車両のモディファイ進行状況をみることができるが、当時は進行を伝える情報が皆無だったのでWekfest JapanのOrganizerの1人であるUeda-san始めとした、一部のマニアックなMasaru-sanのファンの間では尋常ではない盛り上がりをみせた。
■Chapter.03
2021年の展示コンセプトを深く語る必要は無い。
単純に、”黒いクーペと黒いファミリーカーの2台に、自分が一番好きなBBSを履かせてWekfestで並べる。”
そう語っていたのが2年ほど前。その夢が実現したわけだ。
構想約2年。念願のWEKFEST – TRUCK / SUV THE FESTIVAL AWARDを獲得。
いきなり結末まで早足で書き記してみたが、製作を振り返ってみたいと思う。
Largoの製作過程のPostでも触れているが、Short Wheelbaseの”寸詰まり感”を解消する為に約20cmのストレッチを敢行。Show CarでありFamily Carでもあるので、公認取得する為の強度を確保すべくY31 Cimaの足回りをNarrow加工し移植。
エンジンはノウハウのあるSR20DETにスワップ。ミッションは6MT。
エンジン回りの作業は、E.PRIMEにて行われた。そのE.PRIME Daito-sanは、自身が製作中のPandem AE86の作業をストップさせての施工となったが、Daito-san自身もWekfest後に”Ikeda-sanのアレを見たらかなうわけが無いので、今年はMasaru-sanの作業に専念して正解だった”と語っていた。
ディティールを見てみよう。ここ数年、ほんの僅かにIshikawa Bodyがお洒落になったことに気づいているだろうか?そう、このピンストライプやレタリングはMasaru-sanの仲間の1人”Yone-chan”の手によるもの。(Factoryにも多数の作品あり)
2019年にMM21で開催されたHRCSでWildman Ishiiとの2Shotを喜んでいたYone-chanは、Masaru-sanの車両という自らのSkillをPRする場所を手に入れ、Masaru-san自身も自らのクルマに”気の効いたお洒落”を取り込む事に成功したわけだ。仲間同士、互いにSkillを向上させていくというのは、地方の狭いCommunityならではの現象だ。仕上がったクルマっというだけでなく、こういった”何かの芽生え”的な瞬間を感じ取れる環境に自分が居られることに感謝している。
※Yone-chanはレタリングのSkillだけでなく、ケーキ造りも得意としDecorative要素のあるものならば活躍の場を選ばない。
そして、LargoばかりがFeatureされるがS13 Silviaも軽く触れておこう。コチラはIshikawa Body製のFenderを世の中にPRする要素が強く、Masaru-san自身も”普通のヒトが実現しやすいように”っというデモカー的な立ち位置だ。とはいえS15内装に変更するのはMasaru-sanのセオリー通りとはいえ、一般のヒトからしたら、このクルマ自体が脇役という扱いは信じられないクオリティーなはずだ。搬入時の煙幕攻撃はご愛敬(^-^;
因みに、Masaru-sanは作業工程的に混同しがちなので、このS13をCoupeとよんでいる。
180SX(初代Metal Fender)、S13 Convertible(HRCS Award)、S13 Coupe(Wekfest 2021)というS13系統の全てのボディー形状を所有されている。
毎年のようにWekfest出展車両を製作し、Wekfest当日早朝までのドタバタ劇を見てきたが、2021年ももれなくドタバタであり、まだまだ突貫作業の部分もあるので今後きっちりと公道を走らせるレベルにする為のブラッシュアップ作業を行っていくそうだ。
■Retrospective
2020年のWekfestが中止となってしまった為、TokyonurとしてIshikawa BodyがBuildするLargoのドラマをFeatureをすることはゼロかと思いきや、2020年の年末に1度だけLargoの製作工程の撮影を行うことができた。せっかくなので、これまでの製作工程の全てのポスト一覧を今一度こちらにまとめておこう。
[2020]
・Visit Ishikawa Body 2020 // How To Build A Nissan Vanette Largo
[2019]
・28th Annual YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW 2019
・Wekfest Japan 2019 // Ishikawa Body x Inazuma Worx
・Body shop craftsman’s art. WEKFEST Prep ver // Ishikawa Body – April 2019
[2018]
・Fender Builder //Ishikawa Body Nissan 180SX Type 2018
・[The Factory] So Sexy Factory // Ishikawa Body
[2017]
WekfestというヒトツのIndoor Car Showから繋がったCommunity、Skill、Idea、様々なヒトが絡み合うことでx2、x4、x8と倍々となり加速していくサマが見えるのは世界でもココだけだと確信している。