PHOTO & TEXT : HIRO MURATA (TOKYONUR)
Wekfestに己の1年の集大成を披露する、Ishikawa-BodyのIshikawa-sanとInazuma WorxのIkeda-san。Team JAM OZ Sunという連合チームを組んでエントリーしている2人だが、似ているようで実に真逆な性格を垣間見る事が出来る。
※因みにJAM OZ Sunの由来は、仲間の誰かが賞味期限切れのジャムを食べたら腹を下してゲリピーピーになったからという事で深い意味は無いらしい。
■Ishikawa Body
メタルクラフト=板金屋としての鉄への拘り
Ishikawa Bodyはカスタムカービルダーではなく、一般車両の事故修理を請け負う板金屋だ。
昨年完成した180SX同様に、今回のS13Silviaコンバーチブルも、当然ボンネットからありとあらゆるモノが鉄だ。勿論エアロパーツは装着しない。その拘りは、板金屋だからというだけでなく、鉄でしか表現出来ないボディーのチリ併せの美しさやエッジ表現を追求しているからだ。
しかし、今回は製品として販売する事となったFRP製のIshikawa Fenderを装着した1号機。
フェンダーを「ただスムージングして装着するだけ」では同様のルックスに仕立てる事は出来ない。それ相応の技術と努力が求められる。その造りこみ作業の一部はコチラをご覧あれ。
エンジンがSRではなく、CAがチョイスされているのは、エンジンのハイトがSRよりも車高を下げやすいからという事だ。
こぼれ話しとしては、昨年お披露目された180SXとは対照的に、魅せる製作過程としてMark ii VanとMori-sanのSR5が展示された。ミニマリズムとも言える展示ではあったが、それなりに物議を醸した。
Wekfest Japan主催のHiro-sanの悩みの種というわけではないが、「今年はちゃんと間に合うのか?」という不安からか、Ishikawa-sanとは事前に密に連絡を取り合っていたようだ。
製作過程も逐一instagramで公開されていた。そしていざ完成して会場へ到着すると・・・
Hiro-san「うわー、もうこれSNSで見たやつ!もう見たやつ!w」と、製作過程を見せ続けてしまった故に、感動は薄いようだ(勿論ジョークの意味も込めて)。
しかし、今年は無事に完成させることが出来た作品を前に、安堵する2人の表情は実に清々しい。
■Inazuma Worx
そして、ミスターパーフェクトこと和歌山のInazuma Worxだ。
当日のShow会場まで一切の制作過程を非公開で進める。そのストイックさは同じ日本人としても驚愕のレベルだ。
そしてその造りこみも、その車種のコミュニティーの重鎮をも唸らせる抜け目のない仕上がり。昨年までは、AE86のトレノとレビンを究極に造りこみ、もはや来年は無いのでは・・・と思わせておいての70カローラだ。
しかもエアサスで着地。当然のようにWekfest総合アワードを獲得した。
今回同行したFreee’s Auto & CustomsのDEN-Styleも帰路の車内でひっきりなしに
「はぁ・・・・凄かった・・・どうやったら・・・Inazuma Worx・・Inazuma Worx・・・」と呪文のように唱えていた。
プロをも黙らせる完全無欠の最強プライベーターとしての制作意欲がいつまで続くのか実に興味深い。Ikeda-san、来年はなんですかね?(笑)