Photo & Text : Hiro Murata (TOKYONUR)
The 2019 “Moby Dick” 935/19 // Porsche Day at Twin Ring Motegi
■Chapter.01
伝説のレーシングポルシェ”935″。911をベースにグループ5カテゴリーに投入された935/76からその歴史は始まる。ヘッドライトをバンパーの低い位置にリロケートしたフラットノーズの。その名を人々の脳裏に焼き付けけることとなったのは、ロングノーズ/ロングテールかされたその出で立ちから”Moby Dick”という愛称も付けられた935/78だろう。ル・マン、デイトナ、セブリング、といった世界中の耐久レースで勝利をおさめただけでなく、タミヤ模型のプラモデルを筆頭に、世界中の子供たちの心にも刺さった1台でもある。
■Chapter.02
2017年にカスタム業界が動いた。Old&Newが997と996をベースとしたフラットノーズボディーキットを制作したのである。しかし、空冷時代と異なりフラットノーズ化するにあたり開発初期は冷却面のレイアウトで苦戦することとなったが、idlers Tsukuba Sprint Raceでクラス優勝し遂げたことでその逆風を跳ね返した。
・Today Is Yesterday’s Pupil // Old & New Porsche 997
・Old & New – AP Garage // Encounter a Brand New Porsche – idlers 2017 Rd.1 Tsukuba Circuit
・[TAS2018 Live on Street 02] Open The Roof // Old&New Porsche 997 Cabriolet
・Tokyo Auto Salon 2019 – North Hall // Old&New Porsche 996 Wide Body
■Chapter.03
そして2019年。なんとポルシェ自身が935をオマージュした935/19を世界限定生産77台というウルトラレアはハイパーカーをこの世に誕生させた。そのなかでも代表的なMartiniカラーを纏った935/19がツインリンクもてぎに姿を現した。
当日は残念なことに、終日Wetコンディションとなり935/19はパレードランと撮影の為の低速走行のみとなったが、ツインリンクもてぎのインフィールド、そしてオーバルコースを走行する姿に多くの観客がル・マンやデイトナの風景を投影したに違いない。
■Chapter.04
パドックでは”水冷屋”The Check ShopのOtsuka-sanも935/19のディティールチェックに余念がない。おかしな話しではあるが、今回は935/19に対して脇役となってしまった感のあるGT2RS CSだって本来であれば主役級のスーパースポーツカーなんだけどね。
未だ戦闘力では一級品のGT3RSはカラーリングを変更。レース序盤ではRWB Nakai-san、Nagashima-sanを抑えトップを走行した。しかし、ストップアンドゴーの長い直線区間が多いレイアウト的にRWBターボ勢を抑え込むのは困難でトップの座を明け渡すことに。最終的には総合2位にフィニッシュし、Super Cupクラス優勝。更にじゃんけん大会で次戦のエントリー費無料券ゲットというメデタイ結果に。
■Bonus Images