PHOTO,VIDEO&TEXT : HIRO MURATA (TOKYONUR / Hiro Murata)
・FAC Craftsman Truck Series Chapter.02 // DEN-Style‘s Sunny Truck
■Chapter.01
仕上がったクルマではないけれど、これまでの制作工程を身近に見てきたということもあり、今回のDEN-chanのサニトラは一連の構想の一区切りといっても過言では無いMomentである。
DEN-chanと言えば、S13か水色のC10のイメージを持つひとが多いと思う。残念ながらS13とC10共に手放してしまったが、現在のサニトラのモディファイにはC10のPhilosophyが散りばめられている。
米屋の配達トラックという生い立ちだが、購入当初から”Camping World Truck Series”のようなStock Car StyleのDrift車両に仕上げて、Hot Rod Custom ShowにEntryするという明確なTargetが存在する。
※Camping World Truck Seriesという現在の名称よりも、シリーズ立ち上げ当初のCraftsman Truck Seriesの方が日本人には馴染みが強いというのと、Freee’s Auto & CustomsのCraftsmanという2つの意味合いを込めてのタイトルだ。
■Chapter.02
2019年にふもとっぱらで開催されたTruck Mastersでは、作りかけ状態にも関わらず日本の伝統的な雑誌Custom CarのAwardを獲得。これは唯一無二の純正スタイルのオリジナルワンオフオーバーフェンダーを評価されての受賞であった。
本来であれば2020年に開催予定だったHRCSにEntryを果たす予定であったのだが、新型コロナウィルスの影響でShow自体がキャンセル。Show Carを仕上げるというターゲットを失うも、その期間に走行性能を熟成し数々のワンオフパーツを試作。サニトラコミュニティー向けに市販化も行っている。
そんな走りの改善が一区切りを迎え、エクステリアwp最終形態にする為のトライアルが開始された。これまでの印象をガラリとかえたフロントバンパーは、Land Cruiser 60のバンパーを角度をつけて幅を詰めたもの。
そして、誰が見ても見覚えのあるフロントのリップスポイラーはC1500用だ。ガラパゴス的に日本でHotなMovementとなったChevrolet AstroのCustomが流行っていた1990年代を思い出させる。
サイドシルも当然の如くワンオフで、Craftsman Truck Seriesのアイデンティティーともいえるジャッキアップポイントの造形も取り入れられている。
※フロントリップ、バンパー、サイドシルの造形に関しては、まだ全体のフォルムを見て微調整する段階とのこと 。
更に、フロントグリルはChevroletの直線的なグリルをオマージュし、横一文字に純正グリルを加工。フェンダーミラーもスムージング。いよいよ残すは色を入れる段階に突入したというわけだ。
どことなく懐かしくも新しさも感じさせ、正体不明感も混在する不思議な感覚に陥る。
Ishikawa Bodyの造りかけWatch企画と同じく、ここでしか見ることのできないオンリーワンの試行錯誤を見ることが出来るのは本当に撮り手として有り難いことだと思っている。今後も期待せずにはいられない。が、しかしコレが完成を迎えてしまったら確実に燃え尽き症候群になってしまいそうで、それが心配だ(笑)
でも本当、Ratな作りかけと思って素通りしてはいけないクルマだぜ!