Photo & Text : Hiro Murata (TOKYONUR)
Special Thanks : Shoma Kagi (HAMU’s Photo on Flickr)
■Chapter.01
当初の予定では運営チーム側は土曜早朝出発で前日入りするプランとなっていた。しかし台風19号の影響は想像通り大きく前日入りを断念。その後、日曜深夜に出発する方針が決まりかけた。
しかし「通行止めとなった一般道を回避しながら暗闇の中を彷徨うのはあまりにも危険だ。」という助言を行い、夜が明けてから移動を開始した。
セブンイレブン町田、セブンイレブン厚木、と文字通りセブンイレブンツアー状態で隊列を組みなおす。国道20号は告知されている箇所の数倍の箇所で通行止めが規制が行われている。地元住民しか利用しないような細道を幾度となく選択し突き進む。
津久井周辺の土砂が流れ込んだオフロードを通行した代償として、Final Bout USA御一行のアルファードがパンク。セブンイレブンにてテンパータイヤへ交換。しかしこの道路状況では危険と判断し、Lowbrain GenkiがDCMくろがねや上野原店でパンク修理キットを購入しリペアを済ませた。頼りになるぜ!
通行止めが解除される中央道大月インターへのアクセスロードを彷徨うなかで、数度Moccomansの積載車と遭遇した。しかし彼らがサーキットへ辿り着くことは無かった。往路でこの状態であるならば、その時点では復路の道路状況は想像を絶する。文字通り断腸の思いで引き返す選択をしたはずだ。
早朝のサーキットでは、地元のAre-kunをはじめとしたNashiyama Streetのメンバーが代行運営を開始。定刻通りに到着する事が出来たのは、関東勢よりも致命的な通行止め箇所が少なかった、東海エリアを拠点とするチームが多く見受けられた。Ketsu Ketsu Doh-Mei、Realize、Revenge、Charmには、順次走行を開始させる柔軟な対応が取られた。
主催運営チームがサーキットへ到着したのは、14時半を過ぎていた。夕方を目前とした時間帯に開会式が行われる異例のタイムスケジュールとなった。
■Chapter.02
15時過ぎに走行が開始されるも、我々Official Mediaに残された時間は実質2時間弱。撮影時間不足と差し迫る日照時間という【前代未聞の鬼畜現場案件】に・・・
そんな最中、大阪から遠征をしていたKagi-kunが我々よりも先に現地入りしていたこともあり、スチルの支援を要請。Tokyonurでお伝えする事がかなわなかった要素を補填してくれることに。是非、彼のFlickrも併せてご覧ください。
・Ketsu Ketsu Doh-Mei
SSJ2度目の参戦のKetsu Ketsu Do-Meiは、Final Boutのフィロソフィーのヒトツでもある、美しいチームドリフトを披露しBEST TEAMを受賞した。社会人として定刻通りに現場に着くという点も評価されたのかもしれない・・・普段交わる事のないLowbrain Genkiとイチャイチャ楽しそうに走っていた。
・Realize
同じく2度目の参戦のRealizeは、今大会で一番張り切っていたかもしれないSizu-kun。しかし搬入した瞬間に180SXにインジェクタートラブルが発生し、失意の置イベ状態に・・・
RealizeといえばRealize。そう、今回も来日を果たした本国USのAuto Factory REALIZEとの交友を楽しんだようだ。チーム名が同名なのは偶然なんだよね。
・Revenge
コース、マシンメイクのスタイル的にはアウェーな要素満載のRevengeだったが、初めて走るスポーツランド山梨のレイアウトを大いに気にいったようだ。
彼らのスタイルなりのチームドリフトを披露してくれたが、最終コーナーでは毎度ハラハラする瞬間が多かったlol
Take&Tsubaemonの紅白のER34は常にアツいタンデムを披露していた。見ようによってはカナダJDMスタイルと解釈する事も可能だよね。本国のFinal BoutにもLiamがER34をエントリーさせているしね。
・Charme
横浜ベイエリアをベースとするCharme。我々と同じく関東からの現地入りは困難を極めた。そのなかで、唯一静岡エリアにベースを置いていたRen-sanがたった1台で現地に辿り着くことに成功した。しかしピットだけでなく走行でも寂しさが溢れていた。
本来であれば真っ赤なツアラー5台によるHotな走りを披露していたはずなだけに本当に残念だ。
・Team Freee’s
前回のSSJからの継続参戦車両は34 LaurelのTakahasi-Ko-Boのみとなり、過去の面影はなしとなったFreee’s。
DEN-Styelのサニトラ、141じゃない方のIshiのSil80、#色ヤバくない?Harai-Chanのカリーナは辛うじて明るい時間帯での走行を確認が出来たが、Nob-ChanのV36(RB26スワップ)、Takahasi-Ko-Boの34Laurelの姿はファインダーの中でで捉える事は出来なかった。
チーム監督という謎のポジションで登場した164が走行終了後に「ドリ車は突貫工事じゃ気持ちに応えてくれないんだ。普段から愛情を注いで乗ってあげないと。」という埠頭のオトコらしいポエムを残した。
それでもドリフト復帰勢が多数を占めたFreee’sは、長い長い準備期間から本番を終えた充足感に包まれていた。
・Lowbrain
ひときわ泥まみれの軍団。そう、それがLowbrain。FドリテクニシャンのGenki。破天荒なSNSとは対照的に、実はとてつもなく周囲に対して気が利くナイスガイ。前述のアルファードのパンク修理に始まり、最終ヒート目前で通称zakkkkkyコーナーでクラッシュしたRyoheiのHachiをまるでラリーのサービスパークばりの手さばきで修復した。
Abeshinは夜の部が無いと冴えないのか、オフィシャルビデオのTeru-sanも「Aveshin-sanの為に色々と撮影機材を用意したんだけどな・・・」っと落胆していた。
YassanのCorolla Vanは相変わらずのジャダー天国だったが、IMSAのToyota Line擬きの三幸製菓の営業車リバリーを披露。実は左リヤには渾身のギャグが仕込まれている・・・オモシロイノカナlol
・Sexyknights
日本のグラスルーツドリフト、及びドリフトコンペティションにおける伝説的なチームSexykinghtsが日没直前に到着。2019年5月に本国USAで開催されたFinal Bout Galleryでは行動を共にしたTomoya-san(Mush)、Daigo-san、Ryo-san。本来であればMushも登場する予定にはなっていたが、栃木からの積載車での移動は困難を極めスポーツランド山梨への到達を断念した。
Yuuki-sanのFCとは対照的に、急遽製作された180SXでの実質ぶっけ本番状態となったDaigo-sanは、初めて走るコース。挙句に走行終了間際での到着。僅か10周程度の走行に終わったが、世界中から来場した多くのギャラリーは最大限の歓声を送った。
■Chapter.03
走行時間は当初の予定よりも延長され、日没までという措置が取れた。常設のナイター設備を持ち合わせないスポーツランド山梨は17時にはあたりは暗闇が訪れ、全車ライトオンで駆け抜ける。
そして18時に日没。激甚災害指定という未曽有の大災害が発生するなか開催されたFinal Bout SSJは幕を下ろした。
終わってみれば、若い世代、ナイスミドル、レジェンドといった3世代が同じサーキットに集い、普段交わる事のないコミュニティが見事にクロスオーバーする瞬間を垣間見ることが出来た。これは日本のドリフトの歴史が継承されていく瞬間だと言っても過言では無い。
また、日本でFinal Boutが開催されることがあるならば、次こそは真の意味での日米ドリフト交流を実現する為に、Proceedのメンバーは車両を日本に持ち込んで欲しいね。日本のギャラリーはそれを楽しみにしているよ。
台風第19号により、被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。 被災地の一日も早い復旧を、心よりお祈り申し上げます。
■Team List
Charme [1台のみの状況ながら果敢に参戦]
Team Freee’s [日没直前に到着]
Ketsu Ketsu Doh-Mei [定刻時間に到着] SSJ 2019 BEST TEAM受賞
Lowbrain [道中右往左往し15時到着]
Realize [定刻時間に到着]
Revenge [定刻時間に到着]
Sexyknights [日没直前に到着/Tomoya-san(Mush)は日光サーキットへ]
■Not Classified ※彼らの正しい判断を尊重します。
A-Bo-Moon [一度は出発するも引きかえし参戦断念]
4AG Club [直前まで出発を検討するも日光サーキットへ]
Highest Run [参戦断念]
Magician [参戦断念]
Moccomans [サーキット目前まで辿り着くも撤退]
■Bonus Images
HAMU’s Photo on Flickr / Photo by : Shoma Kagi
HAMU’s Photo on Flickr / Photo by : Shoma Kagi
Thank you for the coverage of the event! Much love from Finland!
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