PHOTO,VIDEO&TEXT : HIRO MURATA (TOKYONUR / Hiro Murata)
・WEKFEST JAPAN 2022 // Pushing The Boundaries
■Introduction
ヒトツのことに真剣に取り組むことと、視野の狭さ故の近視眼的な思考は似て非なるもの。
Categoryにとらわれない探求心を常に大切にしているヒトはいる。Tokyonurは、そういうヒトがBuildするクルマや文化、そして波及するChemistryの見ることがとても好きだ。
そういったマインドを持たないヒトや文化に対して、よかれと思い指摘するヒトもいえば、黙るヒトもいる。または、具体化させてそれを変革させるヒトもいる。
それが今年のWEKFEST Japan最大の見せ場となった、Outdoor Areaなのであった。
■Chapter.01
早朝のSetup TimeにOutdoor Areaに入った瞬間に、全ての目論見を察し、「おぉ!今年は新しい風が吹き込まれたじゃん!」と感じ取ることができた。(Eto-sanのDC2が展示される前の段階でだ)
“OEMなんて言葉は失礼”
“OEMとは一線を画す”
といったCheapな表現ではなく、寧ろこの状態こそが、『北米のクルマアソビの普通の景色=OEM』といえる。
常日頃から最新の技術を模索して・・・
・本気でPorscheで遊んでいる人達
・本気でDirtを遊んでいる人達
・本気でK-SwapをしていたいりするHonda TuningのCommunity
だったりするわけだ。
自分の周辺には、こういったクルマアソビをしているShopが身近にあるせいで当たり前になりつつあるが、全国規模のCar Showでこの『北米のクルマアソビの普通の景色=OEM』をキッチリと訴求されている様は実に痛快であった。
とはいえ、偶発的にこれらの車両があつまるわけもなく、どうやら確信犯がいたようだ。
1ミリも『#アレ是非』のヒトをヨイショするつもりはないし、これまでにTitan 7のWheelをPick Upしたこともないけど、どうやらYasunari-sanの声掛けにより、Kanto Regionのお色気Shopが招聘されたようだ。
Yasunari-sanが自身の結婚式に、「将来なんでもするのでお願いだから来てください(なんでもするとは言っていない)」という逸話もあるぐらいRespectするOtsuka-sanのThe Check Shopからは、FSW最速のGT3RS(991.2)とKanbara-sanの912の2台。そしてMercedes-Benz SprinterとBrian James Trailerというお馴染みのPackage。
本来であれば、The Check Shopが手掛けたお色気 Euro車両を複数台見たかった気はするが、Kanbara-sanの912も昼過ぎに退出しているところみるに、人選と車種Choiceに苦労したことが窺い知れる。
Eto-sanのITRのUSDM Parts Import Supportも行った、Aso-kuの板金屋さんのふりをしたPre-Runner屋さんのBlue Label Auto Engineeringからは、Wallentine Motorsportsが製作したBeetleを展示。
(詳細は→)Special Stage Dune Takeover!!! // Dirt Dependence Party 2021
2022年3月に完成したMcNeil Racingの6Bulge Fiberglass Fendersを装着した(恐らく国内1号)、Yu-sanのTacoma。
(詳細は→)Daily Drive Battle Machines // Mizunashi’s Toyota Tacoma & Honda Civic (EK4)
DDPでもお馴染みのHayasaka-sanの1st GEN Tacoma。
Territory的にThe Check ShopのOhnishi-sanの嘗てBuildしたTacoma?っと誤認されがちだが、全くの別車両だ。
そして、Kizu-sanのOkusama’s Car(Kids達のBMX Practiceの送迎用)として、運用されている3rd GEN Pradoは、”板金屋の意地” & Anti Aging目的としてGX化を果たしている。
“別に見せるための展示車両でもないし、Beetleをもってくる用途のためだけ”
っという緩めの偶発的USDMだが、Total Chaos FabricationのArm + King Shock + Method Racing Wheelという、現地のGX Community的に言えば「ひとまずやることはやってる仕様」として短時間でBuildされた。
自称、東洋イチのLexus GXマニアの自分からすると、「なんでもかんでもUSDM化してしまうUSDM界隈でPradoをUSDM Conversionするヒトって、何故いないのだろうか?」と百万年言い続けてきただけに、まさかこんな身近からサラリと “やることやったSpec” のPradoが誕生するとは実に清々しい。
Lexus Emblemではなく、Toyota Emblemなのは、 “Emblem Tuneしてると思われるの嫌だから” っというのが理由だが、それも相まってか30 Zenki Cersiorにしか見えなくなってくるのが実に興味深い。当時のLexus Designとして統一されたモチーフだったのだと気づかされた。
King ShockのSpringに関してはクスッと笑える逸話もある。JDM PradoとEngine形式が異なり正しいSpring Rateの物が届かず。昨今の4×4 Parts市場における供給困難な状況が追い打ちとなり、打つ手なしとなっていたところ、FacebookのPrivate Community “SoCal Prerunner trucks/parts for sale”に、Kizu-sanが書き込んでるのを、たまたま自分が見つけて「ここで日本人がヤリトリしている初めてみた!w」なんていう、超Localなどうでもいい情報をココに記しておく。
そして、Outdoor Areaの上座とも言える場所に鎮座する、”理解しかねる拘り仕様”とも表現される、狂おしいRestorationとModify劇場が繰り広げられた、Eto-sanのITRだ。
“Fender爪折の痕跡があるからもういらない!”とまで言ったかは定かではないが、それを理由にkday Chapter.9で披露された個体とはベース車両から別物に変わっている。
“不良少女はいくら更生しても許さない”ぐらいの気迫を感じさせるBody Workは、 “Built By Legends” のProjectを彷彿とさせる作り込みがなされている。
Eto-sanのITRが展示されているだけで、これまでのOEMと場所も同じため、大きな変化に気付かないヒトもなかには居たかもしれないが、この位置から見える景色こそが、今年のWEKFEST Japanにおける象徴的な “無形の文化訴求の姿” といえる。
OIROKE Clubsports →911 GT3RS
OIROKE Honda Tuning → DC2
OIROKE Daily Driven Porsche → 996 GT3
これこそ、北米のクルマアソビの標準的な景色だよなぁ・・・
っという話を、現地でYasunari-sanに伝えれば、思惑はまさに “アレでソレ” であり、ちょっと釣られた感はある。(笑)
肝心のK-Swap NSXは、動かすまでに(Engineは動く)あと一歩という状態までこぎつけていた。外装含めた外から見える部分に関して言えば、ブレーキキャリパーがRasty Rastyしているので、まだこれからも手が入る予定なのだと察した。なので、外装も完成してTsukuba CircuitでさらりとNA1のタイムを更新するようなタイミングで撮影できればなと・・・
OEM Plus(仮称)ではなくて、何かシックリくるCategory名称があっても良いとは思う。『北米的クルマアソビの普通の景色 Class』とは・・・
■Chapter.02
今年は、オオモノ達たちの新規車種の投入は少なく、既存の車両の仕様変更という事例が多かった。
何故だか前日にパテ盛りされる、Ishikawa BodyのS13 Silviaだが、これには深い理由があった。
“プレスラインの復活”
以前、Masaru-sanがS13 ConvertibleをBuildした際に、「Bodyが薄くなりすぎてFront Glassの面積とのBalanceがイマイチだから、GlassをChopしたら?」なんて会話をしたことがあるのだが、今回のCoupeで純正Side Press Lineを造作することで、そのBalanceを取り戻してきたかのような視覚的効果を感じることができた。
『今このWheelを造ってるっす!』っと製作段階を見せてもらった際に、「薄いタイヤの火の玉Wheelは趣味ではないです(辛辣)」と言ったら『言うとおもったw』なる密談もあったが、Inazuma WorxのIkeda-sanも純正Wheelの加工という、奇遇な純正加工というアプローチ。これは意図したものではなく、単なる偶然とのこと。
■Chapter.03 : Taste of Burning Rubber
北米のStreet Drift CultureのRootsの地と表現しても過言では無いChicago。その地はFinal Boutの実質運営Teamと表現できるProceedのお膝元ともいえる地でもる。そして、近年のWEKFEST ChicagoではFinal Boutに参戦するTeamの車両が多くEntryしている。これは、高水準なIndoor Car ShowにおいてWEKFEST Chicagoのみにおける特別な現象といえるかもしれない。
このMovementを感じ取ったのかは定かではないが、かつて日本でも開催されたFinal Bout SSJの実質運営を担った[Sagami / Atsugi Area]の伝説(伝統?)的なTeam Lowbrainの車両がIndoor Car Showに初めてEntryを果たした。
“え?ドリ車がWEKFESTに?!”
はたしてそんな軽々しい言葉で片づけでいいのだろうか?
彼らのモノ造りは量産型Low Style Drift Carとは一線を画す。
固定概念に囚われず、様々なCar Cultureへの飽くなき探求心からFeedbackするモノ造りと技術力。
(詳細は→) Diary of the Lowbrain 2022 #WEKFESTPREP // Lowbrain Takuya’s Corolla Van(KE74) Evolution II
あのInazuma WorxのIkeda-sanが、「あのカロバン・・・スゴイ・・・」っと、Extreme Builderらしい”見ためから一瞬で推測したであろうBuild過程”に興味を抱いてくれただけでも、Corolla Vanの製作に携わったCrewたちが救われた瞬間だった。
3DoorのAE86、4 Doorの70 Corollaを所有するIkeda-sanだが、当然のごとくCorolla Vanも欲しいらしく、何年かするとInazuma Worxが製作するCorolla Vanが登場する日が訪れるかもしれない。
でも、LowbrainがKanto Regionを超えるCar Showは初であり、更にはLowbrainを知らない世代が誕生してきているのも事実。現に、Inazuma WorxのIkeda-sanも、”このCorolla VanのOwnerはどんなヒトなんですか?”っという、至って純粋なご質問とご意見(^-^;
こんなヒトです↓
とはいえ、彼らもHellaflush Japan第1回にEntryをしていた張本人であり、Static(足回りの構造という意味では無く)なCar Showの流儀を知り尽くしているので、郷に入れば郷に従えと言わんばかりにノボリを立てるようなことはしない(笑) そこは彼らなりのWEKFESTに対するRespectを感じることが出来た。
■Chapter.04
このクルマが果たしてWEKFESTに適しているのかとい言われると、「?」でしかないが、恐ろしい造り込みとしてそのスジでは知られている”Hokkaidoの変態集団ことTsumple Racingの1台Yoshi-kunのStarletだ。今回が初の本州での展示と聞き、その登場を待ちわびていた1台。
Tsumple Racingと聞いてピンとこないヒトのために説明すると、Impul Silhouette C1を履いたP10 Primeraが有名車両だ。Hokkaidoは気候的にクルマアソビをすることが出来る期間が短いので、必然的に狂おしい作り込みなることが多いが、まさにその一例ともいえる集団だ。
TokyonurとTsumple Racingは意外な繋がりもあったりするのだ。かつてUltra Lightweight仕様のDC5でTokachi CircuitをTime Attackしていた(古くはDC2でFドリも・・・)Tsumple RacingのFumiya-sanはDC5を売却後、奇しくもタイロッドエンドが狂った位置に装着されているという共通点を持つHonda Elementを購入してしまう。そこで、互いにElementの情報をシェアをするうちに、現在に至って・・・という流れだ。
■Bonus Movie
■After Word
もはや”日本でしか見ないUSDMの文化”として一部で残り続ける、本国でもカッコいいものとされていない超懐古主義的OEM Style。もはやHome DepotのParking的風景ですらないと思うし、それをワザワザ指摘するように言うのも・・・それを商売としているヒトもいるし、そこから始まる “日本のUSDM Car Life初段” のような見方することも出来なくもないが・・・しかし・・・っと。
でも、それはHot Rod Custom Showに次ぐ、国内最高峰のIndoor Car Showの一部の見せ物として存在する必要があるのかっと、毎年のようにOutdoor Areaに対して思っていたのも事実。
それが、今年のWEKFEST Japanで大きなMoveがあったのは、実に素晴らしいことだと感じた。固定概念や既成事実にとらわれず、カッコいいと思うことの限界を押し上げる姿を目の当たりにしただけでも、大きな収穫であった。いつか日本でも、このような演出的空間が自然に実現できるようになると良いですね。
■Bonus Images
睡眠時鼻山葵吸引北米偏愛集団が製作した FD2 Mugen Si ConversionとReal Mugen Siの比較展示。現場判断だったようだが、こちらもOEMらしい展示Styleであった。
超性的八六主人を撮影する石川車体一派のオイシイがやめられないPhotographerを狙う伊太利亜系JDM偏愛写真家を狙うTokyonurという、 “4坊主” が揃う極めて貴重な瞬間である。
現行車種の展示が少ないかな、ExceedのGR86はTokyoでもファンは多い。
残念ながら2年連続手押し搬入となった、Miyoshi-sanのRear Mid Engine Haci。この車高もTireを装着してから現地でFenderを装着するという状態だが、走行する姿を見てみたいね。
OfficialなReplicaなのかは定かでは無いが、このJSS仕様のAutoblaze★Fine RX-7だが、2022年によく作れましたねっと感動すら覚える。
嘗てMark Arsenalが自身の964にTE37を履かせたときに、世界中の欧州車FreakのHateをかうこととなったが(ホンモノのスポーツカーに日本製Wheelを履かせるなんて・・・という意味で)、今となってはなにも違和感はなく、寧ろ反っていないTE37を履かせることでその当時を思い起こさせられる。
“Hey Yo!”
WEKFEST OrganizerのKennethも今年は来日することが叶い、Entrantとの交流を楽しんでいた。