PHOTO,VIDEO&TEXT : HIRO MURATA (TOKYONUR / Hiro Murata)
Owner: Yoshinori Oomoto (oomootoo)
・Yoshi’s Bloodshed Red Kanjo Flavored Civic [EG4] // idlers Sprint 2020 Grand Final at Twin Ring Motegi
■Chapter.01
これまでTokyonurでFeatureしてきたクルマの中で、美観という意味での完成度は低いクルマかもしれないが、今回FeatureするYoshi-kunのEGはそういった概念を取り払ってでも”見てみたい”という動機にかられた1台。
Yoshi-kunは現在のEG4を所有する前はRWBのNojima-sanが製作したAE86を所有していた。その後購入したEG6(White)でHonda Tuningに魅了されるるも追突され廃車。そして現在のEG4に至るというわけだ。
私とYoshi-kunとの出会いは2年ほど前。Shikata-sanとのMTGのためにS&Company Eastを訪れたときだった。当時Yoshi-kunはS&Companyに勤務していたのだが直接の面識はなかった。
そんなYoshi-kunは清々しい笑顔で『Gure-sanとかYassan(34 Laurel時代)に昔遊んでもらっていました!いつも見てます!』っと、Lowbrain界隈のコアな繋がりの強さを感じさせられた。
その後、S&CompanyのEast/Osaka Staff Shuffleで短期間ではあるがOsakaで勤務に。そこでReal JDMなKanjo Communityを体験してきたということだ。まぁ、確かにこのEGが阪神高速を走っていても、誰も関東のEGだとは思わないよね。
当時はお世辞にも綺麗とは言いがたいエクステリアだったが、2020年に現在の”流血RED”にオールペン。
Yoshi-kunは自分の手業で作業するタイプだが、手に負えない作業に関しては今回のidlersに一斉エントリーを果たしたUnparallelled(通称アンパラ)に入庫しているとのことだ。
■Chapter.02
Tokyonurとしてidlersの取材を行うのは、12H耐久を除けば約3年ぶり。その間にコアでエクストリームなユーザーを引き付ける施策や、若い世代のエントリーの間口を広げるClassが作られていた。
Yoshi-kunがエントリーしたGT F&R Classもまさに若い世代向けのClassとして昨年度設立された。
1984年以降の1.9L以下の国産車を対象とし、全車指定タイヤで争われる。(輸入車版Classもあり。)
今回は国際サーキットのTwin Ring Motegiということもあり、GT Fighters、GT Street、GT F&R、MTC、そしてZ Expert Trophyでのマルチクラス混走となる。まるで『古き良き時代のグランツーリスモ』を彷彿とさせる世界観だ。
北米でFK8を超えるのも時間の問題かもしれないほどチューニングシーンで盛り上がりをみせる、Audi S3(Sedan)が日本のクラブマンレースに参戦しているのも素晴らしい。
極めつけはVantage GT4もGT-Fighters Classで同時走行する。
■Chapter.03
これまで散々Shikata-sanに『OomotoはTsukubaとかEbisuみたいな小さいサーキットしか走らんからな!』と言われてきたらしいので(実に言いそうだw)、国際サーキットのデビュー戦は緊張が高まる。
そんなこともあってか、Yoshi-kun含めこのClassは9台が予選コースインラップでピットロード速度違反。散々な予選ではあったが7位グリッドからのスタートとなった。
ライバルは”仲間のアンパラ御一行”だが、目の前のターゲットとなるのはAudi S3(GT-Street Class)だ。EGとは異なる駆動方式のため攻略に苦戦するも、終盤には見事オーバーテイクすることに成功。最終的にはClass5位までポジションをあげることに成功した。
Yoshi-kunの走行後のコメントは・・・
『昔はグランツーリスモで練習をすることができたが、今はツインリンクもてぎが収録されている家庭用ゲーム機が無いので、予選ではどこを走って良いかわからなかった。』
『縁石の段差が大きくビックリした・・・』
『でも、アンパラのみんなとほぼ同じスペックで走るレースは楽しすぎたので、来年の開幕戦までには上位争いが出来るようにする!』と意気込んでいた。
※何度か撮影でElementで走ったことがあるのだけど、ツインリンクもてぎの縁石は初めて乗ると結構ギョッとする高さだよね(笑)
TsukubaはEscapeも少なくてリスクは高い。しかしMotegiならコース長もありRivalとの混戦に発展することも少ない。Enjoy勢としてレースを学ぶことに集中できるというメリットもある。置き物車両のことを否定するわけではない全くないが、自分が乗っているSports Carでレースデビューをする舞台としてidlersはうってつけなのは間違いない。
走行会ではなく、レースでしか体験することが出来ないマルチクラス混走、戦略、駆け引きといった要素を己の糧にして欲しいという主催者意志が垣間見える。
※参加するハードルが低い=安全面のリスク管理が低いとうわけではなく、Mr.idlersによるカミナリは相当大きなものなので覚悟が必要だ。
■Spec
・Engine : B18C
・Transmission : DC2 Type R / Final 4.4
・Drivetrain-Suspension : DC2 Type R(96 Spec) / BC Racing 2 Way
・Brake : Spoon 4Pot Caliper / World 1 CS+
・Tire : DUNLOP DIREZZA Z3 (idlers GT F&R指定タイヤ) F:225.45.16 / R:205.50.15
・Wheel : F:Enkei RPF1 / R:Rays TE37
■Bonus Stories & Images
12H耐久を除くと久々のidlersとなったわけだが、いつだってRWBのNakai-sanはヒーローだし、そのPorscheのRivalは永遠にAuto Gallery YokohamaのGT-R。最近はRSDの458 Challengeが圧倒的に速いようだけど、嘗てのStreetのPorsche vs GT-R vs Ferarriといった筋書きがあるわけではないけれど、まるで筋書きがあるかのようなドラマチックな世界観はidlersだけの魅力だなと再認識された。
そんなSuperなClassとは正反対の趣をみせる、S30Z、ハコスカ、Beetle T1といったTradな車両とSwift Sportといった近代的車両のマルチクラスレースは圧巻だった。
3H耐久にはNSX GT3 vs Esse vs 2CVというお馴染みの光景だけど、何度見ても慣れない・・・ lol