“再びジャンルとして確立されつつあるEuro Stance”
そんなキーワードを目にするようになってはきたが、とは言ってもそれは日本だけではなく、Euroカスタムの聖地のヒトツとも言えるWörtherseeでのイベントも年を追うごとにその規模は拡大し、モディファイのベースとなる車種も増殖しつつある。
The Check Shopの「速く走れてなんぼ」その過程でクルマとして色気を失う事のないよう仕上げる。近年お決まりとなりつつある、大きく外装をイメージを変えるオーバーフェンダーといったモディファイをせずにだ。
“お色気レーシング”
そんな表現まで生まれるほど、チェックショップが手掛けたクルマには統一された「血」が全てのクルマに通っているのは言葉にしなくともお分かり頂けるだろう。
大塚さんのinstagramやFacebookを日々見ていると、運輸支局の車検待ち、成田で通関待ち、時々海外、合間にFSW、果たしていつ休息しているのか不思議になるくらい毎日全開のライフスタイル。
その一方で「エアロ屋」としてのスピリットを絶やさないTRA Kyotoが手掛けるRocket Bunny/Pandemは世界中にそのフリークを増やし続けている。
昨今はそのリリースペースが余りにも多産が故に、1台1台をジックリと見る機会が減ってしまいその魅力を見落としてしまいがちだが、E46のPandem Kitの美しさは模倣ブランドを一蹴する美しさだ。
第3の勢力という訳ではないが、急速にそのアプローチの増殖の予感がするフェラーリをベースとしたスタンスは賛否はあるとは思うが、実に日本的なカスタムアプローチで「他人がなんて言おうが関係ない」というブレイクスルーを果たしている。
Wekfest2017で多くの来場者の注目を集めたであろうS&CompanyのJetta。
若い世代には新しく感じるのかもしれない”Trust”のレトロなリバリーを纏うも、後ろに回り込めば”マルカツ”のロゴ。
そして、目を落とせばセンター出しの2本のパイプはスーパートラップ。
これは、ある一時代をクルマ好きとして過ごした人にしか分からないかもしれないが、寿司に醤油、トンカツにソース、それくらい鉄板の組み合わせなのだ。
マルカツで輸入車を買って、マフラーはとりあえずスーパートラップにする。
それが定番だった時代があったのだ。
その全ての記憶を一瞬で思い出させるセンスにハートを狙う撃ちされた。
常に新しい事に挑戦し続けない限り、そのジャンルは廃れていってしまうが、今回Euroとしてフィーチャーさせて頂いた数台のクルマを見る限り、アツい作り手が日本にはまだまだ沢山居るのだなと再確認する良い機会となった。